2008/11/17

風景ルルル

静岡県立美術館のちょっぴり変わったタイトルの展覧会に行ってきました。
現代アートの展覧会なのですが、学芸員さんの意識の高さが伺える展覧会でした。

照屋勇賢さんのDessert projectという作品に感動。
地球をゼリーとスポンジ・ケーキとガムと砂糖で造形したもの、と言ったらそれまでなんだけれど、ものすごく多くのメッセージが込められていた。
メッセージ、というより問いなのかもしれない。
地球がとっても甘いデザートなのだとしたら夢のよう。
でも、そもそも地球がデザートなのだとしたらメインはどこなのだろうか?
デザートを平らげた後に待っているものは何なのだろうか?
あまくポップな見た目が裏腹なシニカルな視点に裏打ちされているというのが自分の好みのよう。

解説にあるように「断片的で、どことなく軽く、ゆるい」作品たちはじんわりと響いてきて、なんだか自分自身のこれからのことなどをぐるぐると考えてしまった。
美術館に行くということは、普段の生活ではなかなか触れることのできない情報に触れるということ。
影響力はとても大きい。
でも、それで落ち込んだりせずにポジティブにならねばと奮起。


美術館でみた山の景色のうつくしさも記憶にメモメモ。
景色がきちんとうつくしく映る日常に感謝!

2008/11/05

おいしい本

ちょっとした懸案事項を無事に乗り越えてやっと静かな日々。
読書の秋と芸術の秋を堪能したいなぁ。

食の秋に関しては、一緒に住んでいる友達と恋人がとってもスレンダーなので
低塩分高カロリーな食事が目標になっています。みんなでもりもり食べて体力をつけなきゃ。

食べ物の話と言えば、文章や構成に興味があってたくさん読んでいた「よりみちパン!セシリーズ」の平松洋子さんの『ひとりひとりの味』という本がとっても素敵だった。
中学生以上に向けられた食べ物にまつわる本で、食文化の違い、味わうことの楽しさ、難しさが親しみやすい文章でさっくりと語られています。
この本のターゲットの一番年齢の低い層、中学生にとって多くの場合、食べ物は毎日、口にして当たり前のものなのかもしれない。
あって当たり前、おいしくて当たり前、ひとつのルーティン。
でも、それをとーっても大切なことなんだよと気がつかせてくれる本。
瑣末なことも瑣末にしない丁寧な文章はときに大きな感動になる。
平松さんの初恋の人の食べる姿が好きだったくだりとお弁当のくだりでついつい目頭が熱くなりました。
悲しいわけでも、嬉しいわけでもなく、感動というジャンルの感情。
小説以外の本で感情を揺さぶる文章に会えることはとっても幸せだと思っています。

ちなみに、簡単なレシピもいくつか載っていて、
豚肩ブロックに塩をもみこんで寝かしておく塩豚はもう二回目。
シチューにしたらとろとろのお肉と濃厚なうまみがとってもおいしかった。
また、冒頭に出てくるレンコン団子は目から鱗がでるおいしさ。
生のまますりおろして片栗粉をすこし加えてまとめるだけでもちもち甘い。
今日のお弁当のおかずでした。
次は、トマトと牛肉のギョウザがたべたい!


さて、二人暮しを始めて、生活のリズムがだんだんできてきた頃合いの最近のわたしのほしいもの。
高機能な家電でも、おしゃれな家具でも、すてきなお洋服でもない。
それは、身の丈よりもちょっぴり高いところにある食器。
有田焼のモダンな白磁もよいのですが、縁の厚みと丸みがかわいらしい粉引の小鉢なんかがほしい。
地味で良いのできちんと人のぬくもりが感じられるうつわがほしいなぁ。
引き続き平松洋子さんの『平松洋子の台所』を読んでいたら、うつわに対する愛情の深さにも胸をわしづかみ。
骨董も好みの範囲で買ってみたい!

ちなみに『平松洋子の台所』の表紙の下部に書かれている「電子レンジ。捨てるよっ」の文にも胸をわしづかみ。
20年後の目標です。

2008/10/27

ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手

今日のお昼はnaruへ。
やっぱりおそばがおいしい。
今日は温かい豆乳そばにしました。梅風味でとってもまろやか。ゆばがとろけるおいしさでした。
あと、一緒に行った人の頼んだランチセットに付いていたにんじんとしょうがのごはんがとってもおいしかった。
ごはん党は麺類と共にでもごはんが恋しくなるのである!
たぶんさくらごはんにいためた人参を和えたんだと思うけれど、油を含んだ人参にあまみを感じた。


そうそう、土曜日の午前中は刈谷市美術館で行われていた「ブルーノ・ムナーリ展 あの手この手」へ行ってきました。
10章で構成された展示は展示台やフレームまでにこだわりを感じることができる素敵な展示だった。
特に、駒形克己さんによるデザインの段ボールの展示台がとても素敵で駒形さんの愛を感じた。

内容はと言うと、300点に及ぶ作品のそれぞれにきちんとコンセプトが埋め込まれており、
ものすごい情報量でまだまだ未消化といった感じ。
今でもふとした瞬間にムナーリのことを思い出して、「ああ、あれはこうゆうことか!」なんて考えています。
それでも確かに感じたのは、文字に頼らないコミュニケーションのあり方を考える視点。
「伝える」ということをずーっと突き詰めて考えてきたんだろうなぁということが伺えた。
そして、やさしくもあるシニカルな視点の格好良さ。
もっと良い言葉が見つかればいいのだけれど格好良いというしかない。
最後の展示室でこどものためのワークショップの様子の映像が流れていたのですが、
その細やかな配慮の行き届いた振る舞いに胸をきゅっとつかまれてしまった。
やっぱり、行き着くとろはこどもに何をすべきかなんだなぁとしみじみ思ってしまったのでした。


そして、午後には大学祭にも行ってきました。懐かしい顔ぶれに感動。
みんな変わっていないようで大人になっている!
ここでもまた、人と人のつながりの大切をぐっと感じた。
来年はおばんざいやで出展したいなー。

2008/10/20

石と花のWS


豊橋で行われたseboneというアートイベントでワークショップをさせていただきました。

ビルの5階、きれいな板張りのフロアに流木と石と植物を置いて、その素材を楽しんでもらうといったワークショップ。
それだけといったらそれだけで、こんなことをやりたいですと関係者の方に話した時は
ちょっと不安そうでしたが、
やってみたら子どもたちは楽しそうに参加してくれました。
無造作に置かれた自然物を手にとり、自由に造形をつくったり、濡れた石を擦りあわせてつくる顔料のようなもので絵を描いたりしていました。

    広いフロアに置かれた自然物たち。



  温泉とのこと!!!!


  この後、どんぐりを拾いにいくという素敵な親子。

  久しぶりのこどもとのふれあいはとってもたのしかった!


自然物で遊ぶということ。
わたしにとっては当たり前のことだったけれど今のこどもたちはどうなんだろう?
道ばたに落ちている石ころだって、くすんだ色の雑草だって工夫次第でとってもたのしい遊びになる。
そんなことがぼんやりとでも良いので伝わればいいなぁ。
また、自然物を組み合わせるということは、上手いヘタという観点から逃れることができるのがよくわかった。
紙とペンをひょいっと渡されて、「すきなものを書いてごらん」と言われて、
わーいと喜ぶ子もいれば、拷問に感じる子もいる。
けれど、「流木や石を組み合わせてすきなものをつくってごらん」と言うと、
戸惑いながらも自分が納得できるものをつくろうとする。
そんなことがよくわかったのは今回のワークショップの大きな収穫。

また、新たな工夫を加えてやってみたいです。
関係者の方々、相談に乗ってくれた人たち、ほんとうにありがとうございました。

2008/10/06

廃校を再生




わたしの母校は4年前に廃校になったのですが、そこの利活用ということで市や市民によってイベントが行われた。
アート作品の展覧会と懇談会、コンサートという3つの内容で、展覧会と懇談会のみ拝見してきた。
ちょうど、廃校の利活用について興味があって、むしろ自分も関わってみたいと思っていたので、
自分ならどの視点で切り込むかということを考えながらみてきた。

展覧会ついては、単純に地元で絵を描いている人がこんなにもたくさんにいるんだ、ということに感動。
ただ、中学校が区役所の移動のための臨時の書類の置き場になっていたので使える教室が限られており、窮屈な感じだった。
もっと空間の持つノスタルジックさと素朴さが活かされればいいのにと思った。

どうして廃校になった中学校の校舎でアート作品の展示を行うのか?
ただ、空きスペースが寂しいから絵で華やかさをだそうというのでは「展示」を行ったことにはならない。
研究することや分類することで価値を生むことで展示になるように思う。

懇談会では、廃校すなわち悲しいことという公式が当たり前のように使われており違和感があった。
悲しんでいても現状は把握できない。
現状を把握し、問題意識を持ってこそ廃校だって再生できるだろうに。
学校という地域のコミュニティに親和性のある場所がどのように活用されるかは、
やはり地域のひとたちに喜ばれるものであってほしい。
近所の人がおしゃべりしたり、ごはんを食べたり、本を読んだりできるところ。
そこに園児や児童がいたらたのしいのになぁとぼんやり思った。



*メモ*
まわりの人と人のつながりがどんどん濃密になっているのが面白い。
行動は地味だけれど、瑣末なことからじっくりとお話しして一人一人と仲良くなるスタンスの成果ができたのかも。
みなさん、年齢が離れていてもとっても親切にしてくれて、コムスメの言葉も誠実に受け止めてくれる。
人との出逢いにはめぐまれているなぁとつくづく思う。

Profile.

浜松在住。 社会とこども、人と人をつなぐものとしてのメディアに興味があります。