2007/09/18

生物と無生物のあいだ

読みかけの本。

福岡伸一さん。
『ソトコト』のエネルギー特集に載っていた連載がとても素晴らしくてぜひ著書を読まねばと思っていたところ、話題の新書に紹介されていたので購入。
ソトコトの連載はちょうど、福岡氏がNHKの『課題授業 ようこそ先輩』の様子を記したものだった。
それこそが、この本の中で解かれている「動的平衡」を実験を通して小学生にわかるようにしたもの。

まずは、一週間で食べた物の重さをすべて記録するところから始まる。6年生だと約20キロ。
「では、この一週間で、体重はどれくらい増えた?」
という質問。
もちろん、一週間で20キロは増えない。
そこで、20キロから便や尿の重さを引く。それでも、まだ収支は合わない。
福岡先生の言葉により、児童たちは息の存在に気づく。
わたしたちの体からは絶え間なく炭素が流れ出ている。

そんな、丁寧な行程の意図は、
『自分の吐いた二酸化炭素が食物連鎖を巡りめぐって
再び自分の食べものに戻ってくるという円環構造に思いを馳せてもらうこと』
だという。
そして、2日目には、自分の食べている物の産地を調べ、原子の旅の物語を創って発表し合う。


ほんとうに素晴らしい授業だと感動した。
そんな感動が授業という形よりも、もっと語りぐさのように綴られているがこの本。
生命とは「絶え間ない流れ」という言葉にぞくっとする。

化学についてはほんとうに疎いので理解しきれないところがたくさんあるのだけれど、とてもおもしろい。
新書らしくないエモーショナルな文章はとても読みやすいし、内容もとてもドラマティック。
中盤からはドキドキが止まらない。
読了がとても楽しみ。



さてさて、それはさておき。
職場の50代の男性が妙に「セクハラ」という言葉に敏感なので斎藤美奈子センセの『物は言いよう』も読み直さなきゃね。
事実、男性に言われた言葉に傷ついた女性がいるということを忘れないでほしい。

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Profile.

浜松在住。 社会とこども、人と人をつなぐものとしてのメディアに興味があります。